会員の先生方の実践報告会、Teachers' Marketシリーズ。夏に続いての第2弾を2022.3.27(日)に開催しました。
今回は、茨城つくばみらい市の野澤先生、北海道札幌市の中島先生、兵庫県姫路市の藤井先生にご登場いただきました。
野澤先生からは、「学びに向かう力って何だろう?」というタイトルでお話しいただきました。子供たちがどのようにしたら外国語の学習に意欲的に取り組むかを、難しい状況から考えに考え、試行錯誤されてきたことをリアルにお話しいただきました。この2年間を分析され、「やだ!できない!」期、「何これ、面白そう!」期・・・といったように、子供たちの外国語学習に向かう段階を分類し、それぞれどのような手立てをしていったかを解説していただきました。一つ一つのお話に、子供への愛、外国語教育への情熱、丁寧で真摯な姿勢、現実的な考え方・・・がこめられていて、本当に尊敬の念を抱かずにはいられません。自分自身の授業や取り組み方を見つめ直す(反省する)よい機会となりました。
中島先生のテーマは、本研究会のサービス「コラボレーションマッチングサービス」を活用いただき、今年度、いろいろな地域、学校との交流活動に取り組まれてきました。交流活動は、はっきり言って簡単ではありません。相手校との環境の違い、時程やクラス・児童数の違い、学習進度、様々な調整とコントロールが求められます。それでもやっていこうという行動力と勇気が本当に素晴らしいと思います。大変ではありますが、その分大きな成果が得られてということは発表の中の児童の姿にしっかりと現れていました。学校の中、教室の中だけ、既存の指導法では、なかなかたどり着けない、その先の世界を見せてくださいました。テーマの「その先につながるICT活用」通り、ICTの活用についてもたくさんのアイデア、実践をご紹介くださいました。
様々な経験から支援員、そして現在は専科教員としてご活躍の藤井先生からは、授業で大切にしていることなどの考え方から、チャンツなど具体的な指導法まで、多岐にわたり、お話しいただきました。印象的だったのは「児童観」。支援が必要な子供たちについて、心掛けていることやアプローチの仕方など、とても大切なお話をしてくださいました。小学校では全体指導、一斉指導がもちろん主であるのですが、集団の前に児童は一人一人の存在です。個別の児童理解、特別支援教育の考え方は、特に専科や支援員さんの立場だと特に学んでおくとよいことだと思います。また、新年度、授業開きに話すことなどを実際のように、スライドを見せながらやってみせてくださいました。4月からのヒントになったのではないでしょうか。
3人の先生方、本当にありがとうございました。
以下、参加者の皆さんからの感想を一部ですが、ご紹介します。
・とても勉強になしました。この日のために準備をありがとうございます。早速取り入れてみます。
・理論的なお話ももちろん大切とは思いますが、こうして現場で活躍されている先生方の生の声が聞ける機会は本当に貴重であると感じます。大変楽しみにしていました。これからもいろんな先生方のお話をお聞きしたいです。企画いただきまして本当にありがとうございました。
・指導要領のことや理論的なことももちろん、大変勉強になるのですが、実際に実践されていることからは、すぐに使えるヒントがたくさんありありがたいです。ありがとうございました。
・授業の工夫やアイデアは、先生の数だけあると思います。これからも、いろいろな先生の実践報告を知りたいです。是非宜しくお願いいたします。
・先生方の豊富な実践を学ぶ機会は、大変刺激的でありがたい機会です。
・ありがとうございました。中島先生のICT活用すごく勉強になり、すぐに取り入れてやってみたくなりました。来年度やってみます。
・藤井先生の特別支援の必要な子ども達に対する温かい姿勢に感銘を受けました。私も大切にしたいと考えているところなので、来年度はこれまで以上に担任の先生方を連携をとっていけるようにしたいと思います。
・3人の専科の先生が、それぞれの日頃の工夫をお話くださって、参考になりました。来年度の計画をたてるのに最適な時期に、それぞれ個性の違う3人の先生に色々工夫をお話いただけて、貴重な機会でした。ご紹介いただいたフラットスタンレーやミステリーZoomも、機会があれば試してみたいと思われた先生も多かったのではないかと思います。
・野澤先生の話を聞いて、改めて児童理解の大切さを痛感させられました。野澤先生のきめ細やかなサポート・授業の工夫点、大変参考になりました。また児童に面白い!もっと学びたい!と思ってもらうために、単元目標に親近感や意外性が入れらえるよう日々児童との交流等を通して児童理解を深めていこうと感じました。
・中島先生が紹介してくださったパフォーマンステストの裏で行っているクイズ作成は、来年度取り入れてみたいと思いました。またフラットスタンレーはとても魅力的でした。活用できる機会を探し、やってみたいと思います!
・3名の先生方のお話、とても参考になりました。ありがとうございました。
・3人の先生方の実践が聞けてとても参考になりました。特にフラット・ミーの実践はいつかしてみたいなと思いました。
・先生方が3人とも民間の会社、児童英語やJTEなどを経て専科になっていること、すごく驚きました。お話を聴くまで、3名の先生方はずっと公教育でお仕事されてきた方だとばかり予想しておりました。私自身がアメリカでの海外生活、JTE経験、小学校免許取得、特別支援での仕事…などを経て2年前から専科講師になりました。今日のお三人が新卒後、教員一筋ではなかった先生方だと知り、すごく身近に感じたことが嬉しかったです。
・中島先生の交流のお話しはとても楽しそうで子ども対も嬉しいだろうと思いました。校内の小さな交流からでも出来る範囲でやってみたいと強く思いました。3名の取り組み、全て参考にさせていただきます!
・中島先生、ありがとうございました。いつも様々なICTを使いこなしていらっしゃるのに、心が温まる、人のつながりに重きを置いてらっしゃるところが本当に素敵だと思います。またお話をお聞きしたいです。
・藤井先生、ありがとうございました。色々なご経験をお持ちの中、指導の技術を超えた所で一人一人を大切になさっている姿が本当に素晴らしいと思いました。私もその姿勢を忘れないようにしたいと思います。
・FLATMEの他校とのやり取りは、児童が意欲的に書ける取り組みだと感じました。
・他校との交流活動に興味はあるものの担当クラス数の多さを言い訳に踏み出せずにいます。今日のお話をお伺いして具体的なイメージが出来ました。ありがとうございました。また、白石先生も最後に言われていましたが、自分のせいだと思わないようにしようという言葉も心に残りました。
・どの先生方がとても丁寧にまたユニークな授業をされていて、お三方の授業を受けられる子どもたちは幸せだなあ、恵まれているなあと思いました。こんなにも違いがあるのですね。野澤先生のように子どもたちの成長を実感できたらどんなに嬉しいでしょう。
・どの先生方の実践もたくさんの手立てがあり、丁寧なご指導で驚かされました。新しいスタートとともに取り入れてみたいことがいくつもありました。
・(野澤先生)ミクロとマクロの視点で考える姿に多くのことを学びました。自分の指導観の主軸は持ちつつ、子どもの実態に応じてしなやかに変化させていく先生を尊敬しております。ありがとうございました。
・(藤井先生)立場の変化で戸惑いもあったことと思いますが、自分の主張を通すのではなく、多角的に見ようとするのが素敵だなと感じました。英語の言語の指導だけではなく、英語教育を通して人間教育を大事にされているのがよくわかりました。私も同様に大事にしていきたいです。ありがとうございました。
・専科教員は、あまり相談できる人が身近にいないので、こう行った先進的な活動をされている先生方の発表はとても参考になります。支援が必要な児童への対応やICTの使い方など、学ぶことがたくさんあり、充実した2時間でした。ありがとうございました。
・野澤先生の細やかな生徒の見取りと、それに応えて生徒が変わっていく様子に深い感銘を受けました。何年か前になりますが、(難しい)クラスの授業を持ったことがあるのですが、「こうしてあげていたら違ったかな」と、反省しながらお聞きしてました。ありがとうございます。
・野澤先生の、温かくきめ細やかなご指導に感服いたしました。稀代のヤンチャ学年を担当する身の私もがんばらなければと奮起しております。
・中島先生のICTの良さをみごとに駆使してのご指導はいったいどれほど莫大な時間とご労力を注がれての結実でしょう。ありがとうございました。
・藤井先生の、愛のある指導のご実践がすばらしいです。要支援児童に対して、教員の「あたりまえ」を疑うこと、「困っていること」が違うかもしれないと考えてみること、などなど。心に刻みました。
・野澤先生の二年間の苦悩と格闘の日々から、自分も励まされました!^ - ^がんばります!
・野澤先生の深い児童理解のもとの、長いスパンでの指導の工夫を丁寧に教えていただき、大変学びが多かったです。休み時間プレミアム動画、ぜひ取り入れさせていただきます。
・中島先生のICT活用についてたくさん紹介して下さり、もっとゆっくり伺いたい内容ばかりでした。新年度の年間指導計画に照らし合わせてチャレンジしていきたいと思います。
Teachers' Marketは、今夏に計画しています。先生方の生の実践は、成功・失敗問わず、すべて貴重な情報です。是非これからも皆さんの知見をシェアしていければと思います。よろしくお願いいたします。
また、小学校外国語授業づくり研究会オンラインサロンでは、2022年度4月より研究分科会プロジェクトをスタートいたします。テーマのもと、8人程のチームを組み、一緒に実践を報告したり、指導法を一緒に考えたりする場です。月に1回程、1時間のミーティングを約半年かけて行っていきます。オンラインサロン会員の方は是非チャレンジしていただければと思います。
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