【Report】2021.7.25(日)小学校外国語授業づくり研究会Summer Special Event シンポジウム「言語活動を考える」開催報告

2021.7.25(日)、小学校外国語授業づくり研究会Summer Special Event シンポジウム「言語活動を考える」を開催しました。聖学院大学教授 東仁美先生、上智大学短期大学部教授 狩野晶子先生、岐阜聖徳学園大学准教授 加藤 拓由先生の3人の先生方をお招きしました。

東先生からは「練習と言語活動」、狩野先生からは「タスクと言語活動」、加藤先生には「言語活動と評価の関係」についてそれぞれお話しいただき、その後参加者からの質問にお答えいただきながらクロストークを行いました。

新しい定義での「言語活動」の考え方をさまざまな視点で、具体例を交え、分かりやすくご説明いただきました。


参加者の皆さんからの感想を一部紹介します。

●夏休みの始まりに、三人の先生方からこの夏、何をするべきか、たくさんの課題とその方向性を教えていただくことができました。練習活動を含めて初期段階からの言語活動を同時に積み上げて行く適切な方法とは。言語活動の内容を、広く深めていくために仕掛けていくべきチャレンジとは。一点ばかり見ている評価になっていならないようにするためにはどうすればよいか。一学期と三学期では、もとめられるものも、評価のルーブリックも変わる。長いスパンをかけて適切に評価していくためには。その子なりの成長を見とれるように。まずは、私たちが子どもの状態を良く理解すること。既習事項を把握しておくこと。小さな失敗体験が大きな成功体験に繋がること。・・・学んだことを踏まえて、あらためて、これからの言語活動を考えていきたいです。忙しい夏になりそうです。ありがとうございました。

●「言語活動」について、東先生、狩野先生、加藤先生それぞれの視点からのお話は、大変勉強になりました。1学期が終わって少しほっとしていましたが、子供たちの伝えたい気持ちを大切にし、試行錯誤する子供たちを励ましながら、また一緒に学んでいきたいと思える先生方のご講演でした。ありがとうございました。

●言語活動の大切さを、①心情面②教育的意義③言語面などの広い視点から考え直すご講話をありがとうございました。深い話しを、聞きやすくまとめてお話しくださる3名の先生方、すばらしいです。また、お話を聞きたいです。

●言語活動で、既習表現を思い出しながらやり取りをさせるのは、難しいと感じています。単元の最初から、やり取りをさせることで、表現を使用する機会を増やしていきたいと思いました。ありがとうございました。

●今日は貴重なお話をありがとうございました。3人の先生が大切にして強調されていた部分が共通していたと思います。こちらが指導法の変換をいつも意識しながら、児童がまずは使ってみる、失敗から学べるよう、毎回の活動を仕組んでいきたいです。小学校英語教育は本当に奥が深く、教師は学び続けないといけないなと痛感しています。このような学びの機会をいつも与えてくださり感謝しています。学んだことを目の前の子どもたちに少しでも返せるように自分も楽しみながら、努力し続けたいと思います。

●小学校英語教育界を支えてくださる3人の先生のお話が聞けて光栄でした。言語活動を大切にする気持ちや意識を全国の先生方と共有していくことも今後の課題のようにも感じました。ありがとうございました。

●大変勉強になりました。使いながら学ぶ、間違いながら身に付けていく、という指導観を持って教師がファシリテーターとなることを肝に銘じていきたいと思います。

●「まちがいながら習得する」「学びながら成長する」、本当にその通りだと思います。英語教師であれいまだに勉強中ですし,小学校英語からの学びもたくさんあります。児童生徒にも自分も英語学習者であることを日頃から伝えるようにしています。外国語だから間違って当たり前,間違ったときに教師がどう対応するのかは非常に大事だと考えています。加藤先生がおっしゃっていたように,「間違えって面白い」と受け止められる教師であり,雰囲気づくりを心掛けていきたいと思います。また狩野先生がご指摘されていた静かな児童に対する的確な評価について,非常に興味があります。夏休みの間,まずは自分は何ができるか試行錯誤してみたいと思います。本日も貴重なお話ありがとうございました。大変勉強になりました。

●夏休みの最初に先生方のお話が聞けて、本当に良かったです。今日の先生方のお話を復習して 2学期に向けて 自分の授業を見直して行きたいと思います。ありがとうございました。

●日頃、思っていることと重なることばかりで、元気が出ました。指導書やそのUnit で学ぶことになっている表現に囚われては、「主体的対話的で深い学び」は起こりにくいことが、広く周知されるといいのにとあらためて思いました。先生方が、余分な縛りから解放されて、期待する児童の表れをイメージしながら、ファシリテートの自由度をあげていけたらと願います。

●言語活動の考え方を深く知ることができました。間違いをみんなで楽しみながら伝わった経験を重ねていきたいと思いました。2学期以降は単元の最初からやり取りの活動を入れていきます。

●東先生のお話、私の中で「シフト」がキーワードになりました。知識や機能を教える言語活動から考えや気持ちを伝え合う言語活動への「シフト」。間違えないようにから間違えながらの「シフト」。それは、晶子先生がお話してくださったteaching からlearning 、学習者中心の考え方への「シフト」にも繋がりました。加藤先生の言葉で一番私に響いたのは、「ネイティブチェックで引っかかる英語表現がある。でも、小学校で使うときにはそれでいいよね」です(おっしゃった厳密な言葉とは違うと思いますが)。共感しかありませんでした。小学校で育てたい力を考えたときになにを大事にしたいかを、しっかりと反芻して自分のビリーフを作り上げていきたいと思いました。元気が出るお話を本当にありがとうございました!

●今でも「しっかり練習してから」という古い指導観に引きずられそうになる時があります。「言葉は間違えながらできるようになるもの」改めて心に刻みます。子どもが主体的に「伝えたい!」と思う本物の目的、場面・状況を設定できているか、間違いを温かく許容できる人間関係を築けているか(専科であれば、間違いを許せる授業の雰囲気づくりができているか)見直したいと思います。そして。。。夏休みに教材研究頑張ります!本日は貴重なお話をありがとうございました。

●言語活動についてある程度分かっていたつもりでしたが、まだ分かっていなかった所や実践できていなかった所が、はっきりしました。夏休み中にもう一度整理して、夏休み明けには、教えて頂いた言語活動を単元の最初から取り入れた授業作りを頑張りたいです。また、本題とは逸れますが、3人の先生方の温かい人柄が感じられる、とても素敵な雰囲気の楽しい会でした。また、このお3人でのトークセッションなどの企画を熱望します!

●「教師はファシリテータ」~このことを今後実践していきたい、と思いました。つい、英語を学んだ先達として、学び方や英語のことを「教える」指導になってしまいます。主役は児童。このことを胸に、2学期は実践していきたいと思います。たくさんのご教示ありがとうございました。

●言語活動について自分の考えを深めることができました。今までを振り返ると,子供がつまずかないように手取り足取り教えすぎていて,子供の成長の機会を奪っていたのではないかと反省させられました。子供の小さな失敗体験を積み上げること,「勉強したばかりの外国語だもん,間違っていいんだよ,いっしょにがんばろう。」と寄り添う教師の姿勢を持ちつづけることが,子供のその後の大きな幸せにつながるという言葉が心に残りました。ありがとうございました。

●大変貴重なお話をありがとうございました。各先生方が20分という短い時間の中でそれぞれ中身の濃いお話をしていただいてとても勉強になりました。もっと時間があればさらに詳しくお聞きすることが出来たと思いましたが、質問にも丁寧に答えていただけたことがうれしかったです。お話を通して、言語活動の重要性や間違いながら英語を学ぶ大切さを改めて感じました。テキストに基づいて指導をする際、大事なことは単元のゴールでどんな姿にさせたいか、can doをはっきりもち、それを具現するための具体的な言語活動を考えることが大事だと思いました。そのゴールの言語活動に向けて、単元初めから小さな言語活動を繰り返していくことだと学びました。そのためにも、いかに子供たちの生活にあった子供たちが伝え合いたいな やってみたいと思える 本物の場面、状況 目的を設定していくかが教師の働きかけの第一ですね。英語は塗り重ねの指導であること、長いスパンで考えることを大事にし、テキストにあるからその活動をするというのではなく、実態に応じてその活動をアレンジしておいしく料理をしていく意識で 活動をしくんでいきたいです。楽しくなくっちゃ英語じゃない という思いで、自分の思いを伝え合うことが子供たちが楽しいと実感できる授業をめざしていきたいです。ありがとうございました。

●「言語活動」とは、どういうものかをかみ砕いてお話してくださり、わかりやすかったです。従来の授業のやり方ではなく、初期段階から言語活動を行い、間違いながら身につけていくということが印象的でした。教科書の使い方もテキスト通りに教えられることも必要だとは思いますが、これからはそれだけでは十分ではないので目の前の児童に合わせて教員がアレンジしたり、カスタマイズできる力が求められていると思います。大学では、教員を目指す学生を指導していますので、この辺りを再度きちんと伝えていきたいと思います。充実した言語活動ができていると正しく評価ができることにも繋がる点は、なるほどと感じました。本日は、ありがとうございました。

●狩野先生のタスク活動の話をお聞きして、目的の達成に向けて学習活動を考えていくことができたら、子どもたちはきっと意欲的に学ぶだろうなと思いました。せっかく学びの機会をいただいたので、言語活動をどう考え、単元にどう位置付けるか、自分の中で再整理しようと思います。

●言語活動に対するイメージが変わりました。「小さな言語活動」を積み重ねて、授業改善していきたいと思います。

●東先生、狩野先生、加藤先生、貴重なお話ありがとうございました。企画してくださった白石先生にもお礼申し上げます。言語活動について包括的にお話しいただき大変ありがたく思いました。Q&Aの時に質問しましたように、現場の先生のお話を聞くとどうしても「正確さ」に囚われているような印象を受けることがありました。本日のお話にあった間違えながら・試行錯誤を繰り返しながら、は私も小学校英語で一番基本的な点だと思います。誤りへの耐性は、子供たちが身につけるためには、教員が身につけなくてはいけない資質であると考えます。また、誤りの許容範囲を定義することは教員にそれなりの英語力や指導力がないとできないことだとも考えますので、その分かえってレベルが高く難しいことではないかとも思います。学生指導にぜひ参考にしたいと思います。またこういった学ぶ姿勢は、小中連携を考えるときにも小学校の先生だけではなく中学校の先生との共有も大変大切であると改めて考える機会になりました。ありがとうございました。

●本日はお忙しい中にもかかわらず、3人の先生方に分かりやすく言語活動についてお話しいただき、ありがとうございました。本校には英語がペラペラの先生はいません。しかし外国語活動・外国語科の授業が分かりやすく、楽しく、上手な先生がいます。その先生方の特徴はどの先生も子供をとにかく褒めます。したがって子供たちの自己肯定感が大変高いです。またそういったことから、外国語活動及び外国語科の言語活動を見ても、誰もがお互いに対してのリアクション、そしてふり返りでの他者評価を全力で行います。先生方がおっしゃっていた、間違いを恐れず、自信をもって取り組める、そしてそれを認める児童ばかりの学級なのです。小学校における外国語授業は学級経営ありきであるということを改めて感じました。大変勉強になりました。ありがとうございました。

●夏休みの課題をいただいたような素敵な時間でした。ずっとずっと聞いていたいくらいよくわかる、そしてやる気のおきる話がいっぱいでとても充実した時間になりました。ありがとうございました!

●言語活動を行うときのポイントや注意点を学びました。普段の自分の授業を振り返ってみて改善点を考えて生かしていきたいです。ありがとうございました。



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