【Report】2021.10.31(日)小学校外国語授業づくり研究会10月プレミアムセミナーⅡ「日本の外国語教育の今、これから」(ゲスト:上智大学名誉教授 吉田研作先生)

2021.10.31(日)、本研究会の特別顧問である上智大学名誉教授 吉田研作先生をお招きして、プレミアムセミナーを開催しました。

吉田研作先生には、日本の外国語教育の変遷を紐解きながら、日本の外国語教育が目指してきたもの、そしてこれから進むべき道をお示しいただきました。日頃、3観点だったり、その評価だったり、その中の細かなところで悩みがちですが、研作先生のお話を拝聴し、大きな視点で捉えると、そうした細かな悩みといったものが自然と解決していく、そんな感じがいたしました。学習指導要領の理念を改めて、確認することができました。ときどき、自分たちの教育を大局から見る機会をもつことが本当に大切だなと思いました。


今回の吉田研作先生のスライド資料は、オンラインサロン有料会員の方はサロン内の専用ページからご覧いただけます。


参加者の皆さんからの感想です。

・すべてにおいて大変勉強になりました。中でも、「体験して使ってみることでそれが知識となる」という所と、「苦手な子は個人個人の活動はとても大変である」ということが非常に印象に残りました。実際に授業の中でもそういった場面をみることがよくあるので、ペアを組んで助け合いながら活動することでそういった子も達成感を味わえるようにしていきたいと思いました。本日は本当にありがとうございました。

・いつもたくさん学ばせて頂き、ありがとうございます。吉田研作先生のご講演は何度聞いても新たな学びの発見があります。今回は、相手のことをよく知るための会話、コミュニケーション能力について、自分は授業でどんな活動にしたら良いのか、について考えさせられました。また、小中連携についても課題がたくさんあります。今日もありがとうございました。

・外国語教育の変遷、今後の展望を聞くことができ、大変為になりました。ありがとうございました。長い目で見つつも、その日その日の授業を大切に重ねて行きたいと思います。吉田先生の飾らないお人柄と語り口調であっという間の2時間でした。またお話をお伺いできる日を楽しみにしています。

・いつも素晴らしいお話をありがとうございます。沢山の御示唆をいただきましたが、本日特に心に響いたのは「My English」についてです。試行錯誤してでも、思いや考えを伝えようとする姿こそ、主体的というのではないかと思います。心の柔軟な小学生だからこそ、身につけさせてあげたいと思いました。貴重なお話を、どうもありがとうございました。

・本日はこれまでの日本の英語教育と、今、そして、これから必要な表現力、コミュニケーション力などについて、新たに学ぶ事もいろいろありました。ありがとうございました。吉田研作先生と言えば、私が学生の頃からテレビや英語関連の教材、雑誌でご活躍を拝見しておりました。私は大学在学中にアメリカに編入して、ホームステイや寮生活をしながらコミュニケーション学を学びました。自分自身、多人種の中で言語を使いながら身につけた経験は、先生のお話をの中で共感する事も多く、これまで十数年の小学校英語指導(アシスタントですが、授業プラニング、活動主導をさせて頂いています)で役立っています。先生がおっしゃられたように、意味のある文脈の中で、オーセンティックな表現を使って、帰納的な学習指導を通して、子ども同士が学び合える、英語が好きで、自律学習へと繋げるお手伝いができたらと思います。諦めずに頑張る元気をもらいました。ありがとうございました。

・日本の英語教育について、小学校英語の意義についてわかりやすくお話いただき大変勉強になりました。ありがとうございました。

・私は中学の英語の教員です。吉田先生のわかりやすいお話を聞けてとてもうれしかったです。新しい指導要領になり、日々どのような授業をしたらいいのかと悩みながら実践しています。大変参考になり、ありがたかったです。

・英語専科を始めて2年になりますが、英語教育の根っこになる部分については書籍で読んだことしかなかったので、吉田先生の講義を受けることができてこれまでの英語教育の流れがよく分かりました。そしてこれから自分が取り組むべきことが少しずつ分かってきました。ありがとうございました。

・大海で泳ぐことができる子どもたちを育てるために、具体的に授業の中でどのような関わりをしていけば良いかと言うことを教えて頂きました。もちろん正確さも大事ですが、「適切さ」も大事にしながら、やり取りの充実した授業を目指したいと思います。

・貴重なお話を伺えて大変勉強になりました。ともすれば目先の授業をこなすことのみでいっぱいになってしまいがちですが、学びの本質は何か常に意識を向けるということの大切さを改めて感じました。「質疑応答は会話ではない」と言う吉田先生のお言葉、確かにその通りです。大海を自信を持って泳いでもらうために発信力のある子どもを育ててゆくことが大切だとわかりました。とはいえ、質疑応答すらままならない子ども達にいきなり「会話」は無理なので、そのためのスモールステップを今後工夫していきたいと思います。

・ありがとうございました。ご教示いただいて、学習指導要領の内容がだんだん理解できるようになってまいりました。「accuracyよりacceptabilityを大切に」を肝に銘じました。

・H 29・30年に県の英語教育アドバイザーとして市内全小学校を回っていた経験がありますが、いわゆる、我々が教わっていた「昔の英語」…構文として正しく言えないとダメ、「暗記」させて「完璧」に言えることを求める、という教員がなんと多いことか、と感じていました。今日の、「適切に」使う、というお話は、とても分かりやすく、是非、職員へ話したいと思います。中学校の先生からも、「小学校でめちゃくちゃな文法で話すのをなんとかしてほしい」というような指摘をいただくことがあり、あと何年で認識が変わっていくのだろうか、と憂い半分楽しみ半分な気持ちでいます。職員に講義をするチャンスをいただいているので、その中で今日の吉田先生のお話を交えていきたいと思いました。ありがとうございました。

・今の子供たちが発信力をつけて、世界にはば立ってほしいと思いながら、日々微力ながら指導しています。吉田先生がおしゃっている大海を泳ぎ回る魚と正に重なるところがあり、大変勉強になりました。ありがとうございました。

・いつも名明快な御講義をありがとうございます。大変参考になりました。

・今日は吉田研作先生の貴重な講義を聞かせていただき、本当にありがとうございました。今までも何回も先生のセミナー等参加させていただいています。小学校の教科化2年目となり、少しは英語力も向上しているのかな、と期待していましたが、なかなか国際社会では日本人の英語力が上がっていないことがよくわかりました。アジア諸国に遅れをとっている、というお話を以前も何回も伺っていて、なんとか金魚鉢から脱出できないものか…とずっと思っているところです。コロナ禍にもなり、子どもたちの内向き志向にも懸念を感じるこの頃です。中高の実態や指導法の違い、小学校での知識・技能の捉え方、文字の意義づけなど、今日のお話でクリアになったことがたくさんありますので、もう一度「何のために英語を教えていくのか」ということも考えて、小学生の発達段階に合わせた指導法や興味・関心が持てるような言語活動ができるように頑張っていきたいと思います。また機会がありましたら日本の英語教育全般のお話を伺いたいです。よろしくお願いします。

・「使える英語」を習得した子ども達が将来自信を持って世界に飛び出して行って欲しいと切に願い、日々試行錯誤の授業をしています。大変貴重なお話、ありがとうございました。

・理論的に外国語教育の過去からの歴史とこれから必要なことを学ばせていただきました。金魚鉢モデルと大海モデルの話が、とても分かりやすかったです。また、個人的には、「書くこと」において音声で慣れ親しんでいる語を書かせるという言葉が印象に残りました。ありがとうございました。

・日本の英語教育の変遷から大きな視点を示して下さり、学習指導要領を具体的に解説して下さり、原点に立ち返る思いでした。

・吉田先生、本日は、学習指導要領の中に書かれた様々な英語教育改革の「本質」を、分かりやすく手ほどき頂き、本当にありがとうございました。言語活動についても、具体的に解釈の仕方がわかって来たので、もう一度、自分で読み込んでみたいと思います。ありがとうございました。

・日本の英語教育の歴史を大変わかりやすいお話で振り返る事ができました。特に「金魚鉢」の例えが、まさにその通りだと思いました。その上で、現在の指導要領が目指している「目標」と、具体的な「言語活動」の例をお話しされたので、頭の中がスッキリと整理され、取り組むべき方向が、より鮮明になったのを感じました。小中接続の部分が気になりますが、まずは、小学校で子供たちが英語と良い出会いをし、多くの「気づき」が生まれるような工夫をして行きたいと思いました。ありがとうございました。

・今までの英語教育の成果と課題、中高大とのつながり、小学校英語でできることや求められることがスッキリ整理できました。ありがとうございました。

・本日はありがとうございました。小学校での英語教育の在り方を再確認できました。「まずは使ってみて、気づいて、理解していく」という基本を忘れないようにしたいです。

・とても長い間、日本の外国語教育を牽引されて来られた先生であられるのに、今でも小学校に足を運び子ども達の様子をみられて研鑚されている姿に感銘を受けました。やり取りの中で子ども達が自分達で助け合って学んでいること、それを促すためにペアやグループで取り組ませることが有効であることなど、実際に指導する中でそうだなと思っていたことの大切さを再認識することができました。やり取りの中で子ども達は、たくさんの間違いをしていますが、そこで技能面を減点方式で評価するよりも、技能評価には重きを置かず態度面や学んだことをどのように生かしているかなど、加点方式で評価していくのがよいのかなと思いました。大海の中で子ども達が英語を学習することができるよう、まだまだ学ぶことがたくさんあるなと自覚することができました。大学時代に学んだ英語教育用語がたくさんでてきて、少し思い出すことができました。考え方の基礎になっている部分を忘れてはいけないなと思いました。まだまだできていないことだらけですが、学んだことを生かして、明日からまたがんばって行こうと思います。お忙しい中ご講演ありがとうございました。

・知識・技能と思考力・判断力・表現力の違いや、教室ではUptake & Forced OutputとIntakeの部分を大切にするということが様々な例やお話の中でよく分かりました。学習指導要領に記されていることの意味が自分の中でより明確になったような気がします。微力ですが、現職の先生方やこれから教師になる人たちに伝えていきたいと思います。本日は有意義なお話をありがとうございました。

・脳がわくわくするようなおもしろさを感じました。一言で言うと、吉田先生のすごさを感じました。これまでCan-Doは知識・技能の自覚化のように感じられあまり積極的に取り組めないでいましたが、今日のお話を聞いて、とても納得できました。言語活動を通して授業をすることがここにもつながっているのだなと思いました。また、指導要領の目標と内容の関係がとても分かりやすかったです。自分の中で解説を読んだときの「統合的」の部分がいまいちよく分からなかったところも視界が明瞭になり、再度確認しようと思いました。本当に参加させていただけて良かったです。ありがとうございました。

・日本の英語教育の歩んできた道のりや、なかなか進んでからなかった理由など、大変興味深い内容でした。毎回、わかってはいながらも、つい知識、技能を高めることに傾いてしまう自分の授業について考え直し、進むべき道を示してしただけました。

・本日は大変貴重なご講義をありがとうございました。子どもたちが自分の力で大海で生きていける英語力をつけさせなければいけないと痛切に感じました。決まった表現でなく自分の言い方で言うことが本当のコミュニケーションですね。言語活動の中で身に付けさせたいと思います。体験させ、気づかせる授業を実践していきたいと思いました。ありがとうございました。

・吉田先生、大変貴重なお話をありがとうございました。外国語を教える者すべてが、まず、先生のお話を聞くべきだと思いました。外国語学習の変遷を分かり易く学ぶことができました。また、細かい間違いにとらわれず、間違いから気付いて学んでいけること、自分もそうだったことを思い出しました。正確さよりも、適切さを大切に、主体的な学びを友だちと共に、積み重ねていけるような授業作りが必要だと、あらためて考えさせていただきました。ありがとうございました。

・吉田研作先生のお話を拝聴することができて、日頃疑問に思っていた点がすっきりしました。学習指導要領に沿って、育成すべき3つの資質・能力と評価の観点についても示して頂き、よく分かりました。Accuracy よりコミュニケーションの個別場面においての適切かどうかのAcceptability を大事にする方向で、子ども達が思ったことを伝え合うコミュニケーションを大事にしていけるような授業にしていくことが大切だと思いました。

・知識・技能と思考・判断・表現の評価の場面の違いを教えていただきました。聞く・読むで知識・技能が測りやすいこと、話すでは、その言語活動の中で活動がスムーズに行われているかという点で思考・判断・表現が測れ、can doであること、そして、その結果自信をもてる活動であること、など多くのことを教わりました。また、思考・判断・表現の見取り方について理解も深まりました。Thank you.という決まり文句じゃない言い方をその人の言葉・思いで自由に表現すること、「自分の言葉での表現」ということに初めて気付きました。まさに、「取捨選択」している状況であり、「他者との関わりに着目して再構築」している様子だと思います。小学生段階でどれだけ応用できるか分かりませんが、そのことを意識して指導したいと思いました。さらに、グループやペアでの活動についても興味をもちました。「個別最適化の学習」「協働的な学びの実現」という点で、今後、積極的に活用したいと思いました。一人一人への課題を与えつつも、グループで助け合いながらそれぞれの課題を遂行させていきたいと思います。Outputまでの過程として、Uptakeを大切にする点も学びました。間違いながらも使ってみようとする、その児童の勇気ややる気を称賛し、児童がコミュニケーション使用とする態度を大切にしたいと思いました。本当にありがとうございました。

・日本の英語教育における変遷、また、accurabyと acceptabilityのお話はとても興味深かったです。早速オンライン英会話でイギリス人とその話をしましたが、日本人は長く英語を勉強してきている割には話せない、なぜなら話してこなかったからとみんな生徒が言っていると、ネイティブでも間違いはすると話してました。日本人のメンタリティもあるので、急には変わりませんが、少しずつ入り口である小学校英語で、自信をつけさせてあげて、そのためにも、1人でなく、ペアやグループでというのも大切なご指摘だなと感じました。今回も勉強になりました。

・今回も大変わかりやすいお話で勉強になりました。日本の英語教育がどのようになされてきたか、どんな理論に支えられてきたかをとてもくわしく説明して下さり、よくわかりました。また、現在の学習指導要領における外国語教育の考え方やどんな資質、能力を育てようとしているか、そのために何が必要なのかなどすべてがつながるように話して下さり、広い視野で外国語教育を考えることができました。「金魚鉢ではなく、大海で泳ぐための英語教育」を意識して指導にあたりたいと思いました。どうもありがとうございました。

・本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。金魚鉢モデルと大海モデルのお話が特に印象的でした。いかに子供たちに大海で泳げる英語力を身に着けてもらうか・・・それはやはり小学校での英語教育にかかっているのではないかと思いました。子供たちが自信をもって外国の方をかかわれるよう支援していく努力が必要と強く感じました。また、小中学校通しての9年間のカリキュラムはとても良いと感じました。多くの学校で実践されることを願います。


次回は、11/6(土)小泉仁先生・小泉清裕先生Wゲストのスペシャル企画「プレミアムシンポジウム2021秋」です。お楽しみに!