【Book Review】『学びをつなぐ 小学校外国語教育のCLIL実践』

小学校外国語教育関連のおすすめの書籍を紹介するコーナー。

今回ご紹介するのは『学びをつなぐ小学校外国語教育のCLIL実践』(三修社)です。編著者は笹島茂先生と山野有紀先生。執筆者に坂本ひとみ先生、滝沢麻由美先生、町田淳子先生ら。


CLILはContent and Language Integrated Learningの略で、内容言語統合型学習のことです。英語を通して、教科やいろいろなテーマの学習を行うというものです。


本書は、フィンランドの小学校のCLIL実践から、その指導法の理論やポイントを分かりやすく解説しています。また、日本の小学校における執筆者たちの実践も多数紹介されています。以下が実践事例の一覧です。


 1 『世界の動物たち』

 2 『水の旅』

 3 『福島県南相馬とトルコの子どもたちのビデオ交流プロジェクト』

 4 『エネルギー(ソーラーパワー)』

 5 『世界の小学校』

 6 『立体を探そう!』

 7 『世界と日本 オリンピック』

 8 『アフリカに日本の未来がある』

 9 『何の卵?』

10 『ヘルシーサンドイッチを作ろう』

11 『Welcome to Nikko』


それぞれ面白い実践ばかりです。ただ、大がかりだったり、簡単には実施できないものも正直あります。限られた時数の中では、時間がかけられないといった事情もあるかもしれません。でも、外国語の授業は「We Can!」の通りにやらねばならないというわけではありません。外国語を通して、児童にどんな力をつけたいかを考えたときに、いろいろなアプローチがあると思います。外国語を学ぶ題材として、授業づくりの一つのアイデアとして、本書はたくさんのヒントがつまっていると思います。

小学校外国語授業づくり研究会

小学校外国語科・外国語活動のよりよい授業づくりを追究することを目的とした研究会です。